2022年9月11日日曜日

ロシア・ウクライナ戦争で2022年4月10日に、ウクライナの首都キーウ西約15kmのブゾワ村のガソリンスタンドの裏で、母親のリュドラはマンホールの中に、息子23歳のイエベニイと別の男性の死体があるのを目撃した。

ロシア・ウクライナ戦争にて2022年4月10日に、ウクライナの首都キーウの西約15km離れたブゾワ(Buzova)近郊にある破壊されたガソリンスタンドの裏で、母親のリュドミラ(Liudmila)は泣き崩れ、膝をつき、大地をかきむしった。母親がのぞき込んだマンホールの中に、23歳の母親の息子であるイエベニイ(Yevgueni)ともう一人別の男性の遺体があるのを目にした。「私の坊や」と、女性の悲痛な声が響いた。

 息子の死体は水に漬かっており、軍の寝袋の一部に覆われていた。しかし、特徴のある靴を見た母親は、息子と確信した。悲しみに打ちひしがれた母親は、マンホールの縁から動かなかった。その場から離れるよう促されても、「もう少しの間、息子を見せて、私はどこにも行かない」と拒み、涙を流した。マンホールで見つかった2人はウクライナ軍の予備役である国民防衛隊の隊員で、3月16日から行方不明になっていた。死因は不明だが、1人は頭部から出血していた。

 警察は、マンホールから水がくみ出されると、周囲に規制線を張り、警官1人がマンホール内部に入った。最初の死体は、細いロープがくくり付けられ10人がかりで引き揚げた。1人目の男性よりも体重が軽かった母親の息子の遺体は、9人の力で収容された。息子の遺体が地面に横たえられると、母親はロープの規制線をくぐって駆け寄った。「見せて、私は見たい」と懇願する母親を、男性4人が制止した。