2023年10月17日に、パレスチナのガザ地区南部のカーン・ユーニスにあるナセル病院で、36歳のパレスチナ人女性イナス・アブ・マアマーは、イスラエルの空爆で死亡した5歳の姪サリーの死体を抱きしめた。イスラエル軍のミサイルが自宅を直撃した際に、5歳のサリーは母親と妹とともに死亡した。イナスは死体安置所の地面にしゃがみこみ、泣き叫びながら子供の死体を強く抱きしめた。ロイター通信のカメラマン、モハマド・サレムは10月17日に、カーン・ユーニスでナセル病院の死体安置所で撮影した写真が、2024年4月18日に2024年世界報道写真賞(WPP:World Press Photo)を受賞した。
イスラエル軍のガザ地区に軍事攻撃を開始して以来、取材したジャーナリストやメディア従業員は約99人が死亡した。モハメド・サレムは10月17日に撮影したパレスチナのガザ地区で、5歳の姪の遺体を抱きかかえるパレスチナ人女性を撮影した写真が、2024年世界報道写真賞を受賞した。2023年10月17日に、パレスチナのガザ地区南部のカーン・ユーニスにあるナセル病院で撮影された。イスラエル軍によるパレスチナ自治区への空爆で死亡した親族を家族は捜していた。イスラエル軍はガザ住民に対して、安全のために南部に避難するように指示していた。
サレムの受賞写真には、36歳のイナス・アブ・マアマルが病院の死体安置所で、シーツに包まれたサリーの死体を抱いて号泣した姿を撮影した。彼女が抱きしめている子供は、覆いに包まれた死体であった。女性はスカーフをかぶり、頭を下げていた。その子どもは、イスラエル軍とハマスの戦争で命を落とした多くの人たちの一人であった。ロイターの写真・ビデオ担当者は、アムステルダムで開催された授賞式で、「モハメドは、WPP受賞の知らせを謙虚に受け止めて、祝賀の写真ではなく、写真への評価と、より多くの読者に公開する機会に感謝している」と述べた。
