2022年7月7日に、ウクライナのハリコフの住宅街で、ロシア軍の爆撃により死亡した妻ナタリア・コレスニクさんの死体を抱きながら、夫のビクトル・コレスニクさんが泣き崩れた。7月7日に、ウクライナのハリコフの住宅街でロシア軍の砲撃により死亡した女性の死体を救急隊員が運んだ。ロシアの砲撃により死亡したその女性の死体の近くに寄り添って抱きながら、男性が泣いた。膝まずいた夫ビクトルは、妻ナタリアの亡骸を抱きしめて、片腕で彼女の肩を抱き、無精ひげを生やした顎を彼女の顔の砂埃に押し当てた。
ロシア軍の砲撃が始まった直前に、妻のナタリアは猫たちに餌をやるために外出していた。2022年7月7日の午後に、住宅街で用事を済ませる時間帯だった。ハリコフはウクライナとロシアの国境からほど近いウクライナ第2の都市であり、ロシア国境から車でわずかの距離にある。蒸し暑い7月7日に、妻のナタリアは草の生い茂る中庭で、砲撃に遭った。その辺りに散らばる3つの死体のうちの1つだった。その死体の近くにいた夫のビクトルは、ベンチに置かれた財布の中で携帯電話が鳴った。夫ビクトルは、妻のナタリアの死体にショックを受けた。夫は妻を手放したくなかった。彼は妻の頭を撫でた。
「お父さん、もういいよ」と息子のオレクサンダーが言った。救急隊員が妻ナタリアの死体を入れる袋を閉めるのを待っているのを見て「お母さんは死んだんだ。起き上がって」と言った。父親のビクトルは「わからないのか?」と息子に尋ねた。「何がわからないの?」と息子オレクサンダーは言い返して、「これは僕のお母さんだよ。お父さん、お願い。お父さん、お願いだから」と息子は訴えた。膝まずいた夫ビクトルは、妻ナタリアの亡骸を抱きしめて、片腕で彼女の肩を抱き、無精ひげを生やした顎を彼女の顔の砂埃に押し当てた。夫は妻の左手を手に取り、再び夫の手で覆った。息子オレクサンダーの懇願は続いも、夫ビクトルは再び息子の手を振り払った。
息子オレクサンダーは「お父さん、行って。」と、夫ビクトルは「行けないよ。ほら、妻はは血だらけだ。」息子は「みんなが妻を運び出さないと。」と訴えた。夫ビクトルは自分で死体袋を閉じ始め、その後、救急隊員が妻ナタリアの死体を引き継いだ。近所の住民が畑の端から見守る中で、ハリコフ当局は砲撃の破片の捜索を開始した。夫ビクトルはベンチに一人残され、泣いた。ロシア・ウクライナ戦争が勃発して約19週間で、ハリコフで数百人が死亡した出来事の一つである。ロシア軍を再編成し、ウクライナ東部に領土獲得を試みて、今後もさらに死者が出るのは確実である。国連人権事務所は、ロシアの侵攻以来、ウクライナ全土で少なくとも4,889人の民間人の死亡をを確認した。