第二次世界大戦の西部戦線で、1940年にドイツ軍がフランスを電撃戦でフランスに侵攻した。1940年5月29日に夕闇が迫り、ようやく脱出の好機が訪れたものの、もう手遅れになったイギリス軍兵士たちもいた。1940年5月30日朝にはドイツ軍が侵入を開始すると、煙がまだくすぶるフランダース市の瓦礫の中で斃れ伏しているイギリス兵士の死体があちこちに散乱した。1940年5月のドイツ軍との戦いでは、フランダース市を守るイギリス軍第145旅団に出される退却命令が5月29日朝まで届かず、逃げ遅れたイギリス軍兵士らは猛攻撃にさらされ、絶望的な状況になった。
5月28日午後までカッセルにいたイギリス軍兵士との連絡はすべて遮断された。イギリス軍第145師団は、ドイツ軍第6戦車師団の先遣隊に捕らえられた。さらに北ではドイツ軍親衛隊SS連隊がヴォルムーを猛攻して、瞬く間にイギリス軍第144歩兵旅団兵士150人を捕虜とした。しかしヴォルムーで勃発した戦争犯罪では、イギリス軍兵士のみならずヴォルムー住民にまで残虐行為が加えられた。武器を置いたにもかかわらず、多くのイギリス軍兵士が射殺された。その戦争犯罪者が処罰されることはほとんど無かった。戦争は驚くべき個人の勇気を生み出すこともあるが、一方で残虐な一面も顕わにしてしまう。
5月29日夜間の撤退の結果、ダンケルク海岸堡はぐっと近づいた。5月29日早朝の時点でイギリス軍第50と第3歩兵師団がポペリンゲからリゼルネの線を、イギリス軍第42歩兵師団と第5歩兵師団がイゼール川を守り、後衛部隊が必死で掩護にあたった。モン・デ・カは迫撃砲と空襲に間断なくさらされた。午前10時前後にはイギリス軍第44歩兵師団が陣地の一部放棄を強制された。ドイツ軍の砲爆撃による犠牲者の損害増加にもかかわらず、イギリス軍師団主力はダンケルク海岸堡内に引き上げを完了した。カッセルには午前6時に後退命令がようやく届いた。イギリス軍第145旅団グループはすでにドイツ軍にカッセル町の中に包囲された。イギリス軍は丸一日の砲撃に耐えて、夜の間に退却を図った。ダンケルクまでたどり着けたイギリス軍兵士は少なかった。
