ボスニア・スレブレニツァのヘリコプター着地点で、セルビア軍からの射撃を受けた致命傷の幼児は体温を保つフォイルで包まれた。

ボスニアの谷あいにあるスレブレニツァ(Srebrenica)を、取り囲む山々をセルビア軍が占拠して、街を包囲した。1993年3月24日から、スレブレニツァ発のヘリコプターによる病院から戦傷者の護送を開始した。ヘリコプター着地点に対して、セルビア軍から射撃を受けた。その銃撃により、幼児が致命傷を負って重篤となった。体温を保つために金属のフォイルで包まれて看護職に抱かれて、護送用のヘリコプターの着陸を待機した。

　ユーゴスラビアからボスニアの独立を目前にして、戦争が勃発して、セルビア民族派が共和国の3分2を占領した。ボスニア全土で、イスラム民族に虐殺による民族浄化の戦闘が襲いかかった。ボスニアの東部の街スレブレニツァの約50,000人のイスラム市民が戦闘に巻き込まれた。1992年にボスニア・スレブレニツァ病院が再開された。1980年にユーゴすらビウの独裁者が死去すると、最大人口のセルビア人が勢力を拡大した。1991年6月に、クロアチアとボスニアが独立宣言をすると、セルビア軍がクロアチアに侵攻して戦争が勃発した。スレブレニツァも、無差別の爆撃で破壊されて、荒れ果てた。1992年3月にボスニア・ヘルツェゴビナは、独立宣言をした。

　1993 年3月24日の早朝に、ボスニア警察を配置して、ヘリコプターの着地点をサッカー場に確保した。戦傷者を護送するボスニアのヘリコプターに、セルビア系軍からの砲弾が炸裂した。さらに病院に対しても、砲弾により破壊した。甚大な戦傷者に対して、十分な治療が不可能となった。病院は、混乱して、流血して、泣き叫び、嘔吐物の異臭、放置された死体が充満した。セルビア兵が侵攻して、街から脱出するボスニア系難民が埋め尽くした。
  1995年7月11日ごろから、セルビア人勢力が侵入して、スレブレニツァ虐殺をした。国際連合はスレブレニツァを安全地帯に指定し、約200人のオランダ軍の平和維持活動隊は全く無力であった。セルビア人勢力による即決処刑や強姦、破壊が繰り返された。生存した女性はボスニア政府側に引き渡され、男性は数箇所の収容所に拘留されて、大部分がセルビア人勢力によって、7月13日から7月22日ごろに、組織的に計画的に順次にジェノサイドされた。大半は成人と十代の男性だけでなく、子どもや女性、老人も殺害された。スレブレニツァ虐殺のジェノサイドで殺害や行方不明は、約8,373人にも達した。ナチス・ドイツのホロコーストが、スレブレニツァ虐殺で再発した。